第1回仙台ポップソングコンテスト総評 


第1回仙台ポップソングコンテストご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
今回は地域を限定し、また募集期間もそんなに長くなかったにもかかわらず本当にたくさんのご応募をいただきました。改めまして深く感謝申し上げます。
また東北のミュージシャンのレベルの高さは前々から知っていたところではありましたが、それにしてもかなりハイレベルな戦いになりました。応募数もさることながらそのクオリティーの高さに今回正直びっくりいたしました。
また今のJpopシーンを反映しているのか、キャッチーな中にもどこかアーティスティックな要素がある作品が多かったように思います。
今回は『良い楽曲』というのを主軸に審査を行いましたが、ボーカルや楽器のプレイ、ミックスやマスタリング技術、楽曲の企画センスなど、今回の審査基準でなかったらかなり高得点をマークしたであろう作品も多々ございました。
今後も様々な側面から皆様の作品に光を当てるようなコンテストを企画してまいりたいと思います。また東北のさまざまなエリアに募集範囲を広げることも検討してますので、今後ともぜひこのコンテストに注目していただけましたら幸いです。ありがとうございました。

多田慎也

第1回仙台ポップソングコンテスト グランプリ作品
夜が明ければ さん 『誓い』  
グランプリおめでとうございます。本当に素晴らしいバンドを見つけました。そしてボーカルも素晴らしいですが、曲書きの私としては何よりも、その目が醒めるようなサビのメロディーにとてつもなく感動し震えました。 これからもその鋭く美しい刀のようなメロディーで、Jpopシーンを切り拓き、盛り上げて行ってください。ご参加誠にありがとうございました。(多田慎也)

イタバシケさん 『恋のサバイバー』
懐かしいサウンドがむしろ新しい!大好きな楽曲です。ツボを押さえたメロディ、それを綺麗に響かせる歌詞の当て方。感じたままに作られたとおっしゃるのかもしれませんが私にはむしろ計算し尽くされた楽曲に思えます。ライトな音楽ファンから、マニアックなファンまで「いいね」と言いそうなそんな作品でした。今後の作品にも期待しております。

Suhei Uemura さん『Happiness Words』
サウンドメイクという意味においては、コンテストの中でも群を抜いた作品でございました。その1番の魅力は音色選びもさることながらその「フレーズ力」だと思います。トップラインメロディーに絡むフレーズのセンスの良さはもう十分にプロクオリティーかと思います。(もうご活躍されていらっしゃるのではないでしょうか?)もし叶うなら一度コライトをさせていただきたいと思いました。プライベートでも普通に楽しんで聴かせていただきたいと思います。

溝野あわさん『感情は在庫切れ』
まずそのタイトルから、そして最初の1音から引き込まれました。インパクト勝負や、実験的サウンドを売りにする作品は多いですが、これはしっかりと「良い楽曲」というところにまで昇華できていて、またアレンジにおいても最後まで聴き手を一瞬たりとも飽きさせない工夫が随所に施されていました。素晴らしいというよりは、もう参りましたというレベルの作品です。
次回作も期待しております。 

kotaroさん『君の笑顔を』
どこか毒があるのにキャッチー、そのバランス感に脱帽です。部分転調を駆使したコードワークとそこに当てる少し癖のあるメロディー、それでいてキャッチーという枠をはみ出さない、それこそがkotaroさんの音楽の最大の魅力ではないでしょうか?サウンドはどこか80’s の良質なPOPSを感じさせますね。また新しい作品も楽しみにしています。

村上通さん 『笑おうよ 泣こうよ』
これがいい歌じゃなくて何がいい歌でしょうか。ボーカルも素晴らしいと思いますが、今回は楽曲のコンテストなのでなるべくボーカル力自体はあまり考慮しないように気をつけましたが、それでもどうしても気になってしまうくらい、メロディーと声のマッチングが素晴らしかったです。その声の為のメロディーであり、そのメロディーの為の声でありました。しかしメロディーだけをみても特別賞でございます。これからもその芯から鳴らすような音楽を、楽しみにしております。